「お客様になりそうな人がいたら、紹介してください」
そうお願いしても、実際に今すぐ商品を必要としている人を紹介してもらえることは、
それほど多くありません。
紹介する側も、相手の悩みやタイミングまで正確に把握しているとは限らないからです。
私自身も、以前は「こういう悩みを持つ人を紹介してください」と伝えていました。
けれど、実際に紹介されたのは、
すぐにお客様になる人よりも、
「一度会ってみたらよさそう」
「協業できるかもしれない」
「お互いに紹介し合えるかもしれない」
という方がほとんどでした。
未来の仕事やご縁を生み出す「人」と出会うことから始まります。
私はこれまで、91人以上のコーチと出会い、
多くの経営者や個人事業主の方と話し、
必要に応じて人と人をつないできました。
その経験から感じるのは、
仕事につながる紹介は、一度の紹介で完成するものではないということです。
- 今すぐのお客様を紹介してもらうのが難しい理由
- 「金の卵」と「金のガチョウ」の違い
- 協業相手との出会いが仕事につながる流れ
- 紹介された後に大切にしたいこと
- 未来の紹介を生む関係の作り方
今すぐのお客様を紹介してもらうのは難しい
紹介について学ぶと、
「こういう悩みを持つ人を紹介してください」と具体的に伝えることが大切だと言われます。
その考え方自体は間違っていません。
ただ、現実には、紹介者が知り合いの悩みをそこまで詳しく把握していないことも多くあります。
- 本人が悩みを周囲に話していない
- 困っていても、まだサービスを探していない
- 紹介者が、その問題をあなたのサービスで解決できると気づいていない
- 紹介するタイミングを判断できない
そのため、
「今すぐ自己紹介を整えたい人」
「今すぐコーチを探している経営者」
を直接紹介してもらうことは簡単ではありません。
お客様だけを紹介先として考えると、
「紹介が出ない」
「人脈が足りない」
と感じやすくなります。
でも、紹介の可能性は、今すぐのお客様だけではありません。
金の卵と金のガチョウの違い
| 種類 | どんな人か | 関係の特徴 |
|---|---|---|
| 金の卵 | 今、商品やサービスを必要としている見込み客 | 条件やタイミングが合えば、直接仕事につながる |
| 金のガチョウ | 協業相手、紹介者、パートナーなど、今後ご縁や仕事を生み出す可能性のある人 | 関係を育てることで、継続的な紹介や新しい仕事につながる |
金の卵は、すぐに仕事へつながる可能性があります。
一方、金のガチョウは、会ったその日に仕事になるとは限りません。
けれど、その人があなたの価値を理解し、
誰に合うのかを知り、
安心して紹介できる関係になれば、
その先に複数のご縁が生まれる可能性があります。
これからご縁を生み出し合える関係を作る。
なぜ金のガチョウが大切なのか
お客様との出会いは、悩みとタイミングが合ったときに生まれます。
そのため、今すぐお客様を探し続けるだけでは、
毎回ゼロから新しい相手と出会う必要があります。
一方、協業相手や紹介者との関係が育つと、
相手の仕事の中であなたが必要になる場面を見つけてもらえるようになります。
たとえば、ホームページ制作をしている方が、
お客様から「文章がまとまりません」と相談されたときに、
言語化を支援する人を思い出す。
コンサルタントが、
「方向性は決まったけれど、自分の言葉で説明できない」という経営者と出会ったときに、
インタビューで言葉を整える人を紹介する。
コーチが、
自分の専門分野とは違う悩みを持つ相談者と出会ったときに、
相性のよい別のコーチをつなぐ。
このように、それぞれの仕事の中に紹介のきっかけがあります。
仕事につながるまでには順番がある
金のガチョウと出会っただけで、すぐに紹介が生まれるわけではありません。
関係が仕事へつながるまでには、順番があります。
仕事内容だけでなく、大切にしている価値観、得意な相手、苦手なことまで理解します。
同じ「コーチ」「デザイナー」でも、誰にどんな価値を提供できるかは違います。
いきなりお客様を求めず、役立つ情報、人、機会をお互いに共有します。
紹介した相手を丁寧に扱い、結果を報告することで、次の紹介がしやすくなります。
関係が育つと、相手の仕事の中であなたが必要な場面を見つけてもらえるようになります。
この積み重ねがあるからこそ、
「この方なら安心して紹介できる」
という状態になります。
協業相手として会うときに確認したいこと
協業できそうな人を紹介されたとき、
すぐに「仕事を紹介し合えるか」だけを確認すると、関係が浅くなりやすくなります。
私は、次のようなことを大切にしています。
- どんな人の力になりたいのか
- どんな相手と相性がよいのか
- 仕事で譲れない価値観は何か
- 自分では対応しにくい悩みは何か
- どんな人と組むと、お客様へより良い価値を届けられるか
この話ができると、
「お客様を紹介できるか」だけではなく、
「一緒に何か作れるか」
「お互いの不足を補えるか」
「別の人へつなげられるか」
という可能性が見えてきます。
91人以上のコーチと出会って見えたこと
私はこれまで、91人以上のコーチと出会ってきました。
最初から「この人にお客様を紹介しよう」と決めて会っていたわけではありません。
まずは、一人ひとりの話を聞きました。
- なぜコーチになったのか
- どんな人と話すと力を発揮できるのか
- どのような経験をしてきたのか
- 何を大切にして関わっているのか
話を重ねることで、
「優しく安心して本音を出せる方」
「経営課題を論理的に整理するのが得意な方」
「責任感が強く、弱音を見せにくい人と相性がよい方」
など、それぞれの違いが見えてきました。
その違いがわかって初めて、
相談者の状況を聞いたときに、
「あの方なら合いそう」と顔が浮かびます。
紹介は、肩書きと肩書きをつなぐことではありません。
一人ひとりの価値観や経験、相性を理解したうえで、
未来がより良くなる可能性のある二人をつなぐことだと思っています。
紹介が仕事へ変わる場面
実際の出会いの多くは、
「今すぐこの人のお客様になってください」
という紹介ではありません。
「お互いの仕事が近そう」
「価値観が合いそう」
「一度話してみたら何か生まれるかもしれない」
というところから始まります。
最初の面談では、すぐに商品を売るのではなく、
相手の仕事、得意なこと、困っていること、これからやりたいことを聞きます。
その中で、
「私のお客様にこの方が役立ちそう」
「この部分なら一緒に提供できそう」
「別の知り合いとつなぐとよさそう」
という可能性が見えてきます。
その場では仕事にならなくても、
数週間後、数か月後に、
相手の周りで必要な人が現れたときに思い出してもらえることがあります。
このように、仕事は最初の紹介の瞬間ではなく、
関係が育った後に生まれることも多いのです。
金のガチョウにも、自分の価値が伝わる言葉が必要
協業相手と出会えば、自然に仕事が生まれるわけではありません。
相手があなたの価値を理解できなければ、
どんな場面で一緒に仕事ができるか、
誰に紹介できるかを考えられないからです。
この言葉があると、相手は自分の仕事の中で、
あなたが必要になる場面を見つけやすくなります。
今日からできるご縁の棚卸しワーク
今すぐのお客様だけではなく、未来のご縁を生む人を見つけるために、
次の4つを書き出してみてください。
お客様が問題を解決する前後で必要になる職種やサービスを書きます。
あなたのサービスへ来る前、受けた後に関わる可能性のある人を考えます。
紹介をもらうことだけでなく、あなたから提供できる情報、人、機会を書きます。
最近の活動を伝える、相手に役立つ情報を送るなど、関係を続ける一歩を考えます。
よくある質問
Q.金の卵と金のガチョウは、どう違うのですか?
金の卵は、今すぐ商品やサービスを必要としている見込み客です。金のガチョウは、協業相手や紹介者として、これから継続的にご縁や仕事を生み出してくれる可能性のある人です。
Q.お客様を直接紹介してもらうお願いは、しない方がよいですか?
直接紹介してもらえることもあります。ただし、相手の周りに今すぐ困っている人がいるとは限りません。お客様だけを求めるより、価値観や対象が重なる人との出会いを増やす方が、長期的な紹介につながりやすくなります。
Q.協業できそうな人なら、誰とでも会った方がよいですか?
人数だけを増やす必要はありません。誰の力になりたいか、どんな価値観を大切にしているか、どのような役割で協力できるかを確認し、お互いに相手を安心して紹介できる関係を作ることが大切です。
Q.人と会っても仕事につながらない場合、何を見直せばよいですか?
会う人数だけでなく、自分の価値が相手に伝わっているか、相手の仕事や大切にしていることを理解できているか、その後も関係を続けているかを確認します。出会いを一度きりで終わらせないことが重要です。
まとめ
今すぐのお客様を直接紹介してもらうことは、現実には簡単ではありません。
紹介者が相手の悩みやタイミングを把握していないことも多く、
必要な人がいても、すぐには結びつかないからです。
- 金の卵だけではなく、未来の紹介を生む金のガチョウとの出会いを増やす
- 協業相手とは、仕事内容だけでなく価値観や得意な相手まで理解し合う
- いきなり仕事を求めず、小さな情報交換や紹介を重ねる
- 紹介後の対応を丁寧にし、安心して次もつなげられる関係を作る
- 協業相手にも、自分が誰へどんな価値を届ける人かを伝える
紹介とは、今すぐのお客様を探すことだけではありません。
これから先、お互いの仕事や大切な人へ、
より良い価値を届け合える関係を育てることです。
人とのご縁が、仕事へつながる言葉を作る
無料自己紹介セミナーでは、
お客様だけでなく、協業相手や紹介者にも伝わる
「誰に、どんな価値を届ける人なのか」の言葉を整理します。
商品・発信・紹介・LP・セミナー・ホームページまでつながる土台を一緒に学びます。
看護師・看護教員として12年間、6,000人以上の患者さん、ご家族、学生と関わる。
91人以上のコーチと出会い、経営者や個人事業主の話を聞きながら、
その人に合う専門家や協業相手とのご縁をつないできた。
現在は、自己紹介、コンセプト、商品、発信、紹介、LP、セミナー、ホームページなど、
人生・言葉・事業を一本につなぐ言葉と導線の設計を支援している。